共同経営でのパーソナルジム起業はやめるべき

握手する二人

株式会社EAGLEBASEです。今回はパーソナルジムを共同で開業することはオススメしない理由について解説いたします。
パーソナルジムを開業するにあたりよく聞くのが友人や先輩と一緒に経営する、という人や元々お客様だった人が出資をしてくれて開業するというケースがほとんどで大体がこの2つのパターンに当てはまります。
それではなぜそれらがオススメしないのか解説していきます。

目次

【なぜ1人で開業しないのか】

そもそもなぜ一人で開業しないのでしょうか。理由は様々あると思いますが、大きく分けて2つに大別されます。

お金がないから

開業するだけの資金がないというケースも多いです。
どれくらいの規模感でやるかにもよりますが、10坪くらいのプライベートジムをやるとしたら物件取得費や機材、内装も入れるとしたら内装費用もかかります。
そうすると低めに見積もっても大体200-300万円ほど必要になります。運営資金や販促費も余裕を持っておくことを考えるともう少し欲しいところです。
もちろん出店エリアが都心なのか地方なのか、テナントにもよりますので一概には言えませんがそれくらいは必要になります。
そしてはっきり言ってしまうと、それくらいの貯蓄含め自己資金も貯められないようなら開業などするべきではありません。日雇いでも何の仕事でも必死で数年働けば貯められる金額ですし、社会人経験がそれなりにあってその程度の自己資金がないほどの計画性であれば開業してもとてもやっていけません。
誰かがだしてくれたお金で開業してもリスクを取っていない人の必死さや努力の上限は知れています。
お金がないから知人同士で出し合う、誰かに出資してもらってやるのは心構えとしては失敗する可能性が高いです。
キチンとした経歴があれば事業計画書をしっかりと作り込んで銀行や政策金融公庫から融資を受けることができますし、最もオススメです。
それができないのであればやはりそもそもが開業にむいていないと思いますのでやはり考え直すべきです。

不安だから

開業する、独立するとなるとうまくいかなかったろどうしようとか、色々な不安がよぎります。
どんな職種であってもそれは同じです。
起業する上では誰もがその不安に打ち勝ち、必死で動き続ける必要があります。1-2ヶ月全く休みを取らないくらいの気持ちや誰よりも働く位の気概がなければ、うまくいきません。
タイミングによってはスタートもうまくいき時間的にも金銭的にも順調で余裕があるということはあるかもしれません。
ただし絶対にうまくいかない時はやってきます。感染症や災害など自分の力ではどうしようもない事が原因のこともあります。
それは2人で開業したからと言って不安が半分になるわけではありません。
結局お互いがお互いに依存して腹を括れないことがほとんどとなります。

友人や知り合いと開業するデメリット

大きく分けて2つのパターンがあると冒頭でお伝えしました。友人や知人と開業するデメリットについてです。

仲違いする

シンプルに意見が合わなかったり、考えが合わないことで喧嘩になり揉めるパターンです。どんなに仲の良い友人や信頼している先輩であっても絶対に意見が食い違わないということはありません。
うまくいかない時ほどお互いに持つストレスは大きくなります。
そうすることで、事業が一つうまくいかないだけではなく、大事な友人や知人を1人失うことともなります。

どちらかが離脱する

2人あるいは複数人で開業して、全員が同じ熱量とは限りません。
オープン前に離脱したという話もよく聞きます。
仲間内で話している時はノリでやろうといったものの、現実的な集客や金銭面を考えた時にふと我に返ってしまうということも珍しくありません。
そうなると事前に計画していた内容は全てご破産となります。
タイミングによっては取り返しのつかないことにもなります。

他の人に出資してもらうデメリット

パーソナルジムの顧客は単価が高い為経営者の方も多いです。
お客様から出資してあげるから自分のジムを出せば?という提案は珍しくありません。
そして、結局上手くいかないということもよく聞く話です。

思ったようにやれない

自分のジムをオープンするとなると、自分の理想を追い求めたいものです。
自分のイメージ通りの内装、機材、コンセプトから全て自分の理想通りにやりたいとまずは考えるでしょう。
ですが、出資してもらうとなると当然ですが全ては出資者が権限を持ちます。
意を決して前の職場を辞めたはずが、結局雇われていた時のサラリーマン時代と何ら変わらないということも多いです。
サラリーマンとして勤める安定を失ったのにも関わらず、結局自分に何の裁量もないとなると働き方に疑問を感じるのも時間の問題です。
いいように言われて、売り上げや利益の大部分がオーナーに吸い上げられる契約になっていることも。

現場の肌感覚がわからない

多くの場合、出資してもらうパターンは元お客様であることがほとんどです。
つまりトレーナー経験は勿論ですが、フィットネス業界の事は分からないことがほとんどです。
それがむしろ強みとなることもあります。
トレーナー出身者は、職人気質な方がどうしても多くビジネスマン的な感覚やマーケティングの知識には疎い人が多いと言わざるを得ないです。
そこに強みのあるオーナーであればそれは強みとなりますが、多くの場合は何だか簡単に儲かりそうだし事業を多角化できればいいな位に考えている方が多いように見受けられます。
現場経験がない訳ですから、実際に最前線で働くトレーナーの感覚や気持ちがわからずオーナーと従業員の間で上手くいかないというケースは多いです。

共同経営でのパーソナルジム開業を成功させるには

では、全てのケースで共同でジム開業するのが失敗しているかというと勿論そんな事はありません。
上手く行っているケースには共通事項があります。

上下関係をはっきりさせる

きちんと上下関係、役割分担ができているケースはうまくいく確率が高まります。
元々友人同士などで始めてしまうも意見がぶつかったりします。
友人であろうと何だろうと元々の関係は別にして、小さくてもしっかりピラミッド型の組織図となるようにするべきです。
そして一旦それを決めたら自身のプライドや考えは一旦納めて、目標に向かって邁進するべきです。

誰がリスクを負うのかをはっきりさせる

上下関係をはっきりさせるという事は、つまり誰が1番リスクを背負うべきかという事です。
1番権限を持つ人間が最もリスクを背負うべきです。
リスクを負うからこそ、自身の言動や行動には責任が伴いますし周囲の人間も動きます。
そして、2番手或いは2番手以降のスタッフは、誰が最もリスクを背負っているのかを認識し、尊重するべきです。
リスクと権限はトレードオフです。

元々の関係が何であろうとそこがキチンとできていれば、共同の開業でろうが出資してくれるオーナーがいようと、上手くいくはずです。

まとめ

今回は周囲でよく聞く、共同での開業やお客様などから出資を受けてオープンする危険性やポイントについて解説しました。個人的には結論から言うと共同での開業や顧客から出資を受ける事は反対です。
もし相談を受けたら止めます。ですが、最後は自身の判断で決めるべきとも思います。
絶対に成功しないと言う訳でもありません。

ただし、なぜ共同でやるのか、個人から出資を受けるのかの理由は明確にしなくてはいけないと思います。
リスクがあるから、と言う理由であれば危険です。
過剰にリスクを避けようとする事こそが最もリスクです。開業にあたってのご相談も受けておりますので興味のある方はぜひご連絡ください。

 

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